米菓について
米菓の起源
日本人にもっともなじみの深いお菓子といえば、やはりお米から作られるお煎餅やあられなどかもしれないね。
米菓の歴史はとても古く、その源ははっきりわかっていないんだ。日本は太古の時代から穀物の祈願のために、餅米を神様にお供えしていたんだよ。お供えの後は土皿でこれを焙って食べたのが、どうやら今日のあられの原型らしいんだ。
当時はお菓子としてではなく、食べ残りのご飯や、保存食としてお煎餅やあられは工夫されていたもののようだね。やはり日本でも古来から食べられていたものを使って、お菓子としてではなく、神様にお供えしたり、保存食用として用いられた食べ物が、いまのお菓子となっている。
「あられ」と「せんべい」
米菓と一言でいっても、「あられ」「おかき」「せんべい」といったようにいろいろな呼び方があるけれど、その違いは知っているかな?「あられ」やおかき」というのはもち米を主原料とするもの、「せんべい」とはうるち米を主原料とするものなんだよ。使うお米が違うんだね。
次回はぜひ食べ比べてみよう。調味料としては醤油、油脂類、グルタミン酸ソーダ、副原料として海苔、昆布、胡麻、唐辛子、砂糖などを使ってさまざまな味を作るんだ。
あられ(おかき、かきもち)、せんべいの名称と由来
まずは「あられ」。想像できるかな?寒い冬に降る霜に形が似ていることから、名付けられたもの。主に関東で使う呼び名なんだ。
「おかき」「かきもち」という名前は、お正月の鏡餅をかき砕いて焼いたり、油で揚げたりしたことからこの名前がついたといわれ、発祥は関西方面らしい。
一方「せんべい」の発祥地は埼玉県であったと考えられているんだ。
またこの「せんべい」という名前にはいろいろなエピソードがあるよ。特に知られているお話は、草加の日光街道にある茶店でお仙という名のおばあさんが、団子を売っていたお話。お仙おばあさんは、残った団子を平たく引き延ばしてこれを乾燥させて焼いた。お仙おばあさんが作ったものなので、これを「せんべい」というようになったとか・・・。